ゴルフギアの選択は、スコアアップに直結する重要な判断です。特にアイアンは、コースマネジメントの要ともなるクラブ。今回は、ダンロップスリクソンの最新モデル「スリクソン ZXi5 アイアン」を実際にショップの試打室で打ち込んだ、リアルな体験レビューをお届けします。
ライター自身はヘッドスピード40m/s・平均スコア約100のアベレージゴルファー。「性能は良さそうだけど、自分みたいなアベレージにも合うの?」という疑問を持つ方にこそ参考にしてほしいレポートです。
スリクソン ZXi5のクチコミ評価・試打レビュー
クラブ紹介:ZXi5アイアンとはどんなクラブか?
スリクソン ZXi5 アイアンは、ダンロップスリクソンが誇るZXiシリーズの中核モデルです。「操作性と寛容性のバランスに優れたアイアン」というコンセプトのもと、ツアープロ向けの打感・操作性と、アマチュアにも優しい寛容性を高い次元で融合させた一本です。
ZXiシリーズには、よりコンパクトでハードヒッター向けのZXi7と、今回レビューする中間モデルのZXi5があります。ZXi5は「飛距離・操作性・寛容性のすべてを兼ね備えた」というメーカーの主張通り、ゴルフ歴が長くなってきたアベレージゴルファーや、スコアアップを真剣に考えるミッドハンディキャッパーに刺さるポジショニングと言えるでしょう。
主な技術的特長として、まず挙げたいのが「i-FORGED(アイ・フォージド)」構造です。バックフェース上部に「コンデンス鍛造」を採用することでフレームの強度を高め、その上で「MAINFRAME」と呼ばれるフェース薄肉構造を実現。これにより、打感のやわらかさとボールスピードの高さを同時に達成しています。
ソール面では「TOUR V.T. SOLE」を採用。スイング軌道に合わせてバンス角を最適設計しており、トウ・ヒール部に段差をつけることでインパクト時の芝抜けを向上。さまざまなライや打ち方でも安定したショットが打てる設計になっています。
さらに、「PROGRESSIVE GROOVES(番手別溝設計)」も見逃せないポイント。ロングからミドルアイアン(#4〜#7)では溝を広く浅くして安定した飛距離を重視し、ショートアイアン(#8〜PW)では溝を狭く深くしてウェット条件でのスピン性能を強化しています。番手ごとに求められる性能が異なるという事実を、設計レベルで対応している点は高く評価できます。
試打スペックは以下の通りです。
- シャフト:Diamana ZXi for IRON カーボンシャフト フレックスSR
- ロフト角:31度(#7)
- 適応ヘッドスピード目安(SR):37〜45m/s
ヘッドスピード40m/sの筆者にとって、SRフレックスはまさに適正ゾーンど真ん中。条件的にはこのクラブの実力を引き出しやすい試打環境でした。
振った感じ:軽やかさが生む”いい意味での錯覚”
構えた瞬間の印象は「コンパクトで締まりがある」。ZXi7と比べると少しだけ顔が大きく、安心感があります。構えやすさという点では、アベレージゴルファーにも十分フレンドリーな顔つきです。
実際に振ってみると、最初に感じたのは「軽い」という感覚。カーボンシャフトのSRフレックスということもあり、スイング全体を通じてクラブが体に纏わり付くような重さがなく、気持ちよく振り抜けます。
特に印象的だったのは、腕だけで叩いても割とボールが飛ぶという点。体の回転が不十分な「手打ち」になってしまっても、クラブ自体の性能でそれなりの飛距離が出てくれる。これはMAINFRAMEによる高反発フェースの恩恵でしょう。アマチュアゴルファーにとって、こういう「許してくれる度合い」は非常に重要です。
HS40m/s前後のゴルファーがSRシャフトで打つと、シャフトが程よくしなりながら返ってくる感覚があり、フェースにしっかりボールが乗っている印象を持てました。力を入れすぎずにスムーズに振ることで、クラブの性能が最大限に発揮される感じです。
打感:「柔らかさ」と「パシっ」が同居する上質な打音
打感については「柔らかい」の一言に尽きます。フォージド(鍛造)アイアン特有の、ボールを包み込むような柔らかさを確かに感じました。i-FORGEDの名前は伊達ではありません。
興味深いのは、その打感と打音の組み合わせです。感触は柔らかいのに、打音は「パシッ」という乾いた音。低く沈み込むような鈍い音ではなく、明瞭でキレのある音がします。「音で球の飛びを感じられる」タイプで、ナイスショット時の爽快感は格別です。
柔らかい打感と高い打音が同時に得られるのは、コンデンス鍛造とMAINFRAMEが組み合わさった結果でしょう。「打感は柔らかいのに、なんとなく頼りない」というキャビティアイアンにありがちな不満が、このクラブには感じられません。むしろ、芯に当たった時の確かな手応えが、打つたびに気持ちよさを生んでくれます。
ミスヒット時も過度な衝撃がなく、TOUR V.T. SOLEのおかげでダフっても引っかかる感覚が少なめです。ゴルフ場の様々なライでも、安定したスイングがしやすいと感じました。
弾道:高くて真っすぐ、コースで使いやすい中高弾道
実際の弾道は「中高弾道」。ロフト31度のクラブとしては、高さが十分に出ている印象です。
カーボンシャフトSRフレックスの影響もあり、ボールの打ち出し角が自然と高くなります。グリーンへの着弾時にしっかり止まってくれる弾道が打てるというのは、スコアメイクにおいて大きなアドバンテージです。スチールシャフトとは異なるカーボンならではの「浮き上がりやすさ」を感じました。
左右のブレも少なく、ストレート〜ほんのわずかなフェードという弾道で安定していました。PROGRESSIVE GROOVESによるスピン管理が機能しているのか、ラン・キャリーのバランスも良好です。
飛距離:HS40で138ヤード、カーボンSRとの相性は◎
計測結果は138ヤード(ロフト31度、#7相当)。ヘッドスピード40m/sでこの飛距離はどう評価すべきか?
HS40m/s・ロフト31度のアイアンで140ヤード前後というのは、カーボンシャフトの恩恵も含めた標準的な飛距離です。「特別に飛ぶ」という感じではないものの、「しっかり飛んでいる」という満足感がある。いわゆる「適正飛距離」が安定して出るクラブという印象です。
一方で、前述の通り「腕で叩いても割と飛ぶ」という特性があるため、スイングの質が下がった時でも飛距離の落ち幅が小さいのは大きなメリット。コースラウンド中に体が疲れてきた後半でも、安定した飛距離が期待できます。
なお、スチールシャフト(N.S.PRO MODUS3 TOUR105やN.S.PRO 950GH neo)では適応HS目安が異なるため、HS40m/s前後のゴルファーにはカーボンシャフトのSRまたはRが無理なくパフォーマンスを引き出せる選択肢です。
まとめ:ZXi5はこんなゴルファーにおすすめ
試打を通じて感じた「スリクソン ZXi5 アイアン」の総合評価をまとめます。
良かった点として、打感の柔らかさとパシッとした打音の組み合わせは上質そのもの。軽やかな振り抜けとある程度のミス許容度は、アベレージゴルファーにとって非常に助かります。中高弾道でグリーンに止まりやすい弾道も、スコアアップへの貢献度が高いと感じました。
気になった点は、「爆発的な飛距離感」は薄い点。ZXiシリーズの中でも飛び系モデルではなく、あくまでもコントロール・操作性重視のモデルです。距離を稼ぎたいなら、セット構成でロングアイアンをユーティリティに替えるなどの工夫が必要かもしれません。
こんなゴルファーに特におすすめします。平均スコア80〜100台で「スコアを崩さない安定感」を求めている方、スチールシャフトからカーボンシャフトへの乗り換えを検討している方、ZXi7では難しさを感じるが普通のキャビティアイアンには物足りなさを覚えている方、そして「打感と音にこだわりたい」という方に、ZXi5は強くおすすめできます。
価格はカーボンシャフト6本セット(#5〜9、PW)で税込158,400円。決して安くはありませんが、日本製(MADE IN JAPAN)の品質と、長く使えるクラブとしての完成度を考えれば、納得できる投資です。
ZXi5に興味を持った方は、ぜひショップの試打室で実際に手に取ってみてください。柔らかい打感と気持ちいい打音は、一度体験すると忘れられないはずです。
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